高校2年生の時に、休学して10か月間フィンランドに留学していた長嶺萌さんが、自身の留学生活を振り返った文章を紹介します。
○「留学生活を振り返って」
私は小学生の頃から海外に興味を持ち、中学生の頃には高校で留学するというのが夢になっていました。そして、ついに高校生になってフィンランドへ留学することが決まり、2016年8月から2017年6月までの10ヶ月間をフィンランドで過ごしました。今思えば、フィンランドにいた10ヶ月間は「夢」だったのかなと思うぐらい一瞬の出来事でした。辛いことも、苦しい事も、日本に帰りたいと思うことや、学校に行きたくない日もありました。しかし、泣いてしまう事もたくさんあったはずなのに全てがいい思い出で、留学して本当に良かったと今でも思っています。
ワクワクと少しの不安から始まった私の留学生活は、想像していた以上にうまくいかないことの連続でした。コミュニケーションの難しさや言語の壁、特に留学前に英語やフィンランド語をあまり勉強していなかった私にとって「話す」という事が1番大きな壁でした。ですが、そんな私の話を、ゆっくりでも間違っていても最後まで笑顔で聞いてくれたフィンランド人の優しさに触れた時、大きかった壁が小さく見え、少しずつ話せるようになっていきました。話すということは自分を表現する、伝えるということです。日本ではわかってもらえるのが当たり前だったので、話す事や伝える事の大切さを気づけなかったのだと思います。こんな私を受け入れてくれたフィンランドの友達、留学仲間、そして何よりホストファミリーには本当に感謝しています。
留学した10ヶ月間、自分の少しの勇気と周りの支えのおかげで成長する事ができました。私にとって17年間生きてきた人生のなかで最も濃い10ヶ月でした。この10ヶ月がなかったら今の私はいません。日本にいたら絶対に得る事のできないもの、気づく事ができないことに気づく事ができました。この経験をいかし、これからも色々な事にチャレンジする勇気を持ち続けたいです。
最後に、長嶺さんからのメッセージを紹介します。
「チャンスは誰にでもあります。しかし迷っている限りチャンスはつかめません。迷っている暇などないのです。
留学だけでなく、何かに興味があったりやりたいと思うことがあれば、すぐに挑戦すべきです。そこにあなたにとって新しい世界が待っていると私は思います。
みなさんがいい選択ができることを祈っています。」