津和野高校は、これまで「津和野高校に入学し学ぶ生徒のみなさんにとって魅力的な学校」を目指して様々な取り組みを行ってきました。
そして、さらなる魅力化を考える中で、先生にとっても魅力的な学校となることで、生徒のみなさんにとってももっと魅力的な学校になるのではないかと考えました。
そうして始動したのが、「センセイオフィス」プロジェクトです。
「センセイオフィス」の目指す姿は、次の4つです。
1.仕事の質を向上させる。(作業しやすい、集中できる、場を選べる)
2.コミュニケーションの質を向上させる。(周りとの仕事がしやすい)
3.生徒のみなさんとの関わりの質を向上させる。(向き合いやすい、話しやすい)
4.健康面・精神面へ配慮した環境を整える。
職員室が、一般のオフィスと異なる点は、働く場所であると同時に生徒のみなさんと面談をしたり相談をしたりする、「生徒のみなさんとの関わりの場」であることです。先生の働く職場環境を改善することで、結果的に生徒のみなさんが入りやすく、先生と相談もしやすい職員室=「センセイオフィス」を創り上げたいと考えています。
今回、家具の販売だけでなく働く環境までデザインを手がけるスイスの家具メーカー・Vitra(ヴィトラ)株式会社さんが、この「先生が働く環境を改善することと、生徒のみなさんとの関わりの質を向上させる」という、一見同時には成り立たないように思われる条件を満たす職員室を創るという挑戦にご協力いただくことになりました。
そして、2018年秋より「センセイオフィス」プロジェクトを開始し、2019年4月までに、”新職員室”である「センセイオフィス」を完成させる予定です。
プロジェクトの実施にあたって組織された、先生と魅力化コーディネーターによるチームでは、単に新しい家具を配置するという「環境」を変更するだけでは、本質的な改善につながらない、従来の閉鎖的な職員室と何も変わらないと考えています。
ワークスペース、ミーティングスペース、そして収納スペースが整理された新しい環境を、どのようにして活用するかという使う側の意識の変革こそがこの改善の本質だと考えています。
現在、プロジェクトチームが中心となり、環境を活用する方法について主体的に考え議論する場を生み出し、時間を見つけて自分たちにできることに取り組んでいます。
まだこのプロジェクトは始まったばかりです。もちろん、4月に”新職員室”が整えられたときも、それは始まりでしかありません。生徒のみなさんの声も聞きながら、「センセイオフィス」が生徒のみなさんにとっても先生にとっても魅力的な空間となり、津和野高校がより魅力的な学校となるように挑戦していきたいと思います。
*Vitra(ヴィトラ)株式会社
1950年創業のスイスの家具メーカー。世界的なデザイナーの創造性と自社の開発力によって製品と コンセプトを生み出し、そのデザインの力を通してホーム、オフィス、公共スペースの空間の質の向上に貢献。またヴィトラキャンパスにおける建築やヴィトラデザインミュージアムでの展示、ワークショップ、出版物でも知られ、多様な側面を有している。
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